ワイン初心者に知っておいてほしいワインの基礎知識と8つの豆知識
ワインコンサルタント&ソムリエの広瀬勇二です。
今回のテーマは、「ワイン初心者に知っておいてほしいワインの基礎知識と8つの豆知識」です。
ワイン初心者とはどういうことか?
また仮に初心者という表現があるのだとすれば、そういった方々が望む情報とはどういうことか?を考えまして、今回はそういった方々が実際にレストランやワインバーに入ったことを想定しながら、ソムリエという立場から実践形式ですぐに使える基礎知識とちょっとした豆知識を記事にしたいと思います。
それでは、実際にお店に入るところからイメージして始めていきましょう!
Contents
お店に入ろう!
お店に入ればまずは店員さんが出迎えをしてくださいますよね。
お店の業態によってはフロントがあったりもしますが、どなたにおもてなしされようと我々はお客様ですので、ここは素直にお店の方に身を委ねましょう。
「※豆知識①
受付の「フロント」とは和製英語。海外のレストランやホテルなどの受付は「reception(レセプション)」もしくは「front desk」を使うのが正しい。」
冬場であればコートなどを羽織っていたりもしますし、ビジネスマナーとしては建物に入る前にコート類は脱いでおくなど色々ありますが、仮にコートを羽織ったまま入店しても何ら問題はございません。
店員さんがコートを脱がせてくださるのであれば遠慮なくそれに甘えて、無理なく気張らず素直にコートを預けましょう(^^)。
女性とのデート時などには、男性が女性の上着を脱ぐのを手伝ってあげるというエスコートもありますが、女性によってはかえって煩わしいと感じる方もいると思いますので、余程大変そうにしていない限り、ここは店員さんにお任せで十分かと思います。
「貴重品などは入っておりませんか?」などご丁寧に確認もしてくださると思いますので、お店にいらぬ気を遣わせないためにも、お財布などはしっかり抜いて自分で持っておきましょう。
スマートに着席するには?
上着も預けてテーブルに着く準備が整いましたら、次は店員さんのエスコートに従って席に着きましょう。
入店時、予約をしている場合は男性からその旨を伝え(これは女性に言わせてはいけませんよ!)、お店の業態や状況によってはすぐにご案内されないかもしれませんが、店員さんも皆頑張っておりますので、仮にすぐにご案内されなくても焦らず、お店の状況も鑑みながら落ち着いてお店の流れに合わせましょう。
席に着きましたら、高級レストランや気配りがゆき届いているお店では椅子を引いてくださります。
基本的には女性の椅子を先に引いてくださるはずですので、デートなどの場合はお連れの女性が座ったのを見届けて、次に自分の椅子を引いてくださるのを待ってゆっくり座りましょう。
つい自分の椅子は自分で引いて座ってしまいがちですが、エスコートをしてくださるスタッフがいる場合は、それに甘えて椅子を引いてもらう方がマナーとしては正しいですので、遠慮せず自分の椅子を引いてもらえるまで待ちましょう。
テーブルにナプキンが置いてあるようなレストランでは、すぐにナプキンを広げるのではなく、最初のオーダーが完了するまで待ちましょう。
「※豆知識②
もし手荷物がある場合は、椅子の右側には置かないのが正しいマナーのようです。昔西洋の騎士は自身の左側に剣を帯刀していたことから、着離席ともに左側から行うのが本来の正しいマナーとのことで、自分の右隣の人の着離席の妨げにならぬよう、自分の手荷物を置くのであれば椅子の左側が望ましいとのことです。しかしながら、今はどのお店も素晴らしいおもてなしをしてくださりますので、カジュアルな店舗であれば備え付けの荷物入れや、煩わしければお店に預けるのが一番スマートかと思います(^^)。」
乾杯のワイン選びは?
「いつになったらワインの話になるんだ!」というお声が聞こえてきそうですので、まだまだお伝えしたいことはございますがそろそろワインの話に入りましょう!
昭和生まれの私の世代は「とりあえず生!」が口癖でもありますが(笑)、ここではレストランやワインバーといった、アルコールはワインがメインのお店という前提でお話をさせていただきます。
基本的には何をオーダーしても自由ではありますが、最初のオーダーは是非炭酸が含まれているワイン(スパークリングワイン、シャンパンなど)にしましょう。
これらはアペリティフ(食前酒)と呼ばれており、特にレストランなどでは胃を刺激して食欲を増進させるアルコールとしてオススメをされる飲み物です。
アペリティフはこれらのアルコールでなければならないというわけではありませんが、初心者としてワインを愉しむという意味でも、ここはセオリー通り店員さんやソムリエの方がオススメするスパークリングワインやシャンパンを、ボトルではなくグラスでご注文することをオススメいたします。
だいたいどんなお店にもグラスでのスパークリング、もしくはグラスでのシャンパンを提供してくださりますので、下手にワインリストを覗いて訳の分からない文言に困惑するよりは、そのお店のグラススパークリング、グラスシャンパンをオーダーするのが良いでしょう。
食前酒のオーダーが終わりましたら、初めてテーブルのナプキンを膝にかけますが、この際も我先にと広げるのではなく、ゲストの方が手に取ってから自分のナプキンを取りましょう。
テーブルに既にグラスがセットされているお店では、グラスシャンパンと言えど店員さんがボトルを持ってきてそのグラスに注いでくださります。
優しい人ほど恐縮してついグラスを持ってしまったりするのですが、実はグラスを持たれる方が注ぐ側は注ぎにくく、マナーとしてもグラスは持たない方が正しいですので、ここでもちょっと優越感に浸りながらでも、注がれるシャンパンの泡立ちなどを眺めておもてなしに甘えてください(^^)。
皆のグラスにワインが注がれましたら、あとは乾杯をして思う存分アペリティフを愉しみましょう!
グイッと一気に飲み干すのも自由ですが、せっかくですから外観、香り、そして味わいを愉しみながら、そのワインと向き合う方が有意義な時間となるのではないでしょうか(^^)。
「※豆知識③
シャンパンに使われているぶどう品種は「シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ」の3種。一部例外もあるのですが、皆さまが普段耳にするシャンパンのほとんどはこの3種のぶどう品種のみで造られております。シャンパンと呼ばれるには、ただ「シャンパーニュ地方で造られているスパークリングワイン」というだけではなく、上記の使用されるブドウ品種然り、「ガス気圧は6気圧以上」など、他にも細かい規定が定められているのです。」
ワインを注文する順番はあるの?
アペリティフを楽しんだら、次のワインを注文しましょう。
レストランであれば、アペリティフを嗜んでいる間に前菜が運ばれ、それが無くなる頃には「次のお飲み物はいかがいたしましょう?」なんて聞かれます。
この聞き方でもわかる通り、もちろんどんなワインをオーダーしても構いませんが、セオリー通りでいくのであれば、やはり食前酒の次は白ワインを注文するのが自然な流れでしょう。
ワインバーなどはレストランよりも更に自由にオーダーできる雰囲気はありますが、一般的にはレストランでもワインバーでも以下のような順でワインをオーダーした方が、より味わいを愉しめるという観点でも良いとされております。
↓↓↓
【うすい色→濃い色】
・スパークリングワイン→白ワイン→ロゼワイン→赤ワイン
【味わいの軽いもの→重いもの】
・辛口→甘口
・ライトボディ→ミディアムボディ→フルボディ
・余韻の短いもの→余韻の長いもの
また、他にも下記の要素で飲む順番を考えたりもします。
・若いワイン→古いワイン
・価格のお値打ちなもの→高価のもの
これだけたくさんルールがあると、どの順番を優先すれば良いのかわからなくなってしまいますが、あくまで基本ルールですので、必ずしもこれを守らなければならないわけではございませんのでご安心ください(^^)。
例えばレストランであれば、一番最後に食後酒として甘いデザートワインを頼みたい場合、それが白ワインであっても不自然ではありませんし、「さっきの赤ワインはちょっと重たかったから、次はもう少し軽めの赤ワインください」と伝えるのも、決して悪いことではありません。
極端な話、一番最後に「最初に飲んだシャンパンが美味しかったから最後にもう一度飲みたいです」と言ってもルール違反ではないのです。
「※豆知識④
食前酒はフランス語からapéritif(アペリティフ)と呼ばれますが、食後酒は同様にフランス語からでdigestif(ディジェスティフ)といいます。食欲を増進させる役割のアペリティフに対し、ディジェスティフは食後に余韻を楽しむため、またナイトキャップとしての役割を持っております。ブランデーやデザートワインなど、アルコール度数が高く香りが良いもの、また甘い味わいのものなどが適しているとされております。」
白ワインはシャルドネを。
今回はセオリー通り白ワインを注文するとして、それでもワイン初心者と感じている方々はどのような白ワインを頼めば良いかわからないところですよね。
例えばソムリエの方が颯爽とワインリストを持ってきて、フランス語のみのワインリストを渡されて「いかがいたしましょう?」と聞かれても冷汗しか出ないでしょう(笑)。
今回は実践編ということで、ひとまず「オススメのシャルドネをいただけますか?」とお伝えしてみましょう。
シャルドネとはぶどう品種名で、フランスのみならず、世界で最も使用されていると言っても過言ではない白ぶどう品種です。
どんな業態のお店でも、ワインを専門に取り扱っていてシャルドネを置いていないお店はまずないでしょうし(最近はイタリア料理店でもイタリアのシャルドネなどを取り扱っているお店も少なくありません)、シャルドネは国際品種ですので、例えばフレンチレストランでなくても、ほとんどのお店で飲める白ワインと言えます。
そしてワイン初心者にシャルドネを選んでいただきたい理由は以下の豆知識にこそ隠されております。
「豆知識⑤
シャルドネは個性が無いのが個性。生産される地域の気候や土壌(俗にテロワールと言う)の影響を如実に受け、それがそのまま味わいに反映されるというぶどう品種なのです。
日照量が多く温暖なカリフォルニアやチリでは果実味豊かなシャルドネ。それに比べて冷涼なフランスではシャープでコクもある辛口シャルドネ。また同じ国でも海沿いのエリアでは海風の影響を受けた風味があったり、土壌の地質によってより複雑味のある味わいになったりと、その土地土地のテロワールによって様々な味わいになるのです。」
ワイン初心者の方々に何故シャルドネを薦めるのか?
それは、上記の豆知識⑤の特徴から、シャルドネが二回目、三回目と興味を持ち続けることができるぶどう品種だからです。
この記事を読んでいただいて仮にシャルドネ をご注文いただいたとして、次に違うお店に行った時には白ワインは何を注文すれば良いのでしょうか?
答えは簡単。また再びシャルドネを頼んでみてください(^^)。
違うお店に行けば、恐らく一軒目とは違うシャルドネを飲むことになるでしょう。
豆知識通りシャルドネは個性が無いのが個性。
仮に最初のお店で飲んだシャルドネがフランスのブルゴーニュ産であったのであれば、次は「これはどこ産のシャルドネですか?」とお聞きして飲んでみましょう。
同じブルゴーニュ産や冷涼な地域のシャルドネであれば冷涼な気候のテロワールを受けた味わいになっているでしょうし、チリやカリフォルニア産のシャルドネであれば、きっとブルゴーニュ産のシャルドネよりも果実味豊かで、同じシャルドネでもかなり違う印象を受けるでしょう。
そしてまた日を改めてでも三軒目、ここでも再びシャルドネを頼んでみましょう。
仮に最初がブルゴーニュ産、二軒目がカリフォルニア産だったとして、三軒目のシャルドネがまた果実味豊かなタイプだった場合、一口飲んでみてから店員さんに再び「このシャルドネはカリフォルニア産ですか?」とお聞きしてみましょう。
カリフォルニア産ではないかもしれませんが、あるいはチリ産か、恐らく暖かいエリアのシャルドネでしょう。
ブルゴーニュ産ではないであろうとわかっただけでも、それは大きな進歩だとは思いませんか?(^^)
行く店々でとにかく白ワインはシャルドネを注文し、その都度産地を聞いて飲み続ければ、10杯目に到達する頃にはきっと暖かいエリアか冷涼なエリアかの違いくらいはわかるレベルにはなっていることでしょう(^^)。
こうなるまで白ワインを飲んだ皆様は、少なくとも白ワインに関してはもうワイン初心者ではないです!
晴れて違う品種にチャレンジして、今度は得意のシャルドネと違う品種との違いを楽しんでみてはいかがでしょうか?
もちろん、その都度産地を聞くことは忘れずに!
赤ワインは二択から?
さあ次はいよいよ赤ワインです。
フレンチレストランにおいては、メインのお肉料理に合わせることの多い赤ワイン。
「お魚には白ワイン。お肉には赤ワイン。」というのはあくまでセオリーの一つ。
何もこの通りにすることもないのですが、ひとまずセオリー通りに進むとして、白ワインを楽しんだ後に次は赤ワインを選んでみましょう。
お肉料理に合わせるワインはたくさんあります。赤ワインでなくても、味つけや調理法によっては白ワインでも合わせられる、まさにレストランにおいても最も楽しいステージの一つなのですが、ひとまず今回はワイン初心者の方が簡単に無難なワインを選べるよう、大きく二択で以下の赤ワインに絞ってみました。
1.牛肉、羊肉、豚肉、濃い味付けにはボルドーワイン(カベルネ・ソーヴィニヨン種 、メルロー種主体)
2.鶏肉、そこまで濃厚ではない味付けにはブルゴーニュワイン(ピノ・ノワール種)
ボルドー、ブルゴーニュは、ともにフランスの地方名ですので、どちらもフランスワインということになります。
二択になっただけでもちょっと不安になってしまうかもしれませんが、ご安心ください。
仮に逆になっても大丈夫ですし、「ボルドーかブルゴーニュが飲みたいのですが、どちらがこの料理に合いますかね?」とソムリエさんに聞いてしまっても全く問題ありませんから(^^)。
一応上の二択を挙げましたが、レストランでのワイン選びはワイン初心者にはなかなか高いハードルですので、上の二種を選ばずとも、素直に「お任せで」とお伝えしちゃうのも良いです(^^)。
最近のレストランは、ペアリングと言って料理に合うワインをソムリエさんが選んでくださりグラスで提供してくださりますので、本当に料理に合うワインを飲みたいという場合は、このペアリングが最も有効ではあります。
上記のボルドーワイン、ブルゴーニュワインも、白ワインの時のシャルドネ同様、比較的幅広い業態で提供されているワインですので、イタリアワインしか取り扱っていないようなイタリア料理店などでない限り、ワインバーなどでもほぼお取り扱いのあるワインです。
もし必ずしも料理を注文しなくても良いワインバーなどであれば、是非2のブルゴーニュワインの品種であるピノ・ノワール種を頼んでみてください。
何故なら、このピノ・ノワールも、先の白ワインのシャルドネ同様に世界中で造られている国際品種でもあり、複数回楽しみやすいワインなのです。
「豆知識⑥
フランスワインは産地毎に使用されるぶどう品種が決められております。各々の産地でより素晴らしいワインが造られるよう、AOC法という厳格な規定が定められており、それに則って造られているワインは、1のボルドー赤ワインは主にはカベルネ・ソーヴィニヨン種とメルロー種、その他の品種との混醸。2のブルゴーニュ赤ワインは9割方がピノ・ノワール種100%で造らなければならないと決められているのです。従って、ブルゴーニュの赤ワインというだけで、そのほとんどが使用されているぶどう品種はピノ・ノワール100%というわけです。ちなみにボジョレーヌーボーで有名なボジョレーワインもブルゴーニュの赤ワインになりますが、品種はガメイ種を使い、ブルゴーニュワインの例外の一つとなっております。」
上記の通り、ブルゴーニュワインと言えばほぼピノ・ノワール種100%。
他の国のピノ・ノワールもたいていピノ・ノワール100%が多いので、シャルドネ同様何度も飲んでみて、産地による味わいの違いを比べてみましょう!
また、同じブルゴーニュのピノ・ノワールでも単純に同じエリアと思うなかれ、地区や畑、また造り手によって味の違いはあり、ブルゴーニュのピノ・ノワールを出された場合は、ちょっと難しいかもしれませんが是非造り手名も聞いておきましょう。
いつか自分の好きなブルゴーニュの造り手が見つかることでしょう。
そうなれば、もうワイン初心者はとっくに卒業と言えるでしょう!
最後はデザートワインで。
レストランでの食事もいよいよ大詰め。
ワインバーでももうそろそろいい気分になってきた頃かと思います。
最後を締めくくるはデザートワイン。
レストランではこれは無理に注文をする必要は無いですし、ワインバーでも最後はデザートワインを頼まなければいけないみたいなルールもマナーもございませんので、これは興味がある方だけがご注文される形で大丈夫です。
ただ、最後に飲むデザートワインは本当に至福のひとときを感じるので、お食事のみならず1日を締めくくるという意味でも、是非召し上がっていただきたいワインではありますね(^^)。
デザートワインはお店により様々で、一般的にはそれほどたくさん種類はないと思いますので、特にこだわりがなければお店の方におまかせするのが良いでしょう。
「豆知識⑦
面白いデザートワインと言えば、チョコレートとの相性が良いと言われているBanyuls(バニュルス)があります。バニュルスは、南仏のルーション地方の南部で造られ、スペインとの国境沿い、ピレネー山脈東端の地中海に面した位置にあります。デザートワインと言えば日本では貴腐ワインなどが有名で、あまり知られていない印象があるこのバニュルスですが、例えばバレンタインデーにチョコレートと相性が良いこともお伝えしてプレゼントし、他の人とは違うちょっと大人な気配りをするのも良いかもしれませんね。」
お店を出る時のマナーは?
お食事を終えて余韻を愉しんだら、頃合いを見てお会計をしましょう。
店員さんを呼んでテーブルにてお会計をお願いするのですが、できれば日本人がつい口にしてしまう「おあいそ」や、指で×印を作るジェスチャーは控えましょう。
おあいそは漢字で書くと「お愛想」。もともとはお店側がお客に勘定をお願いする際に、「愛想尽かしなことで申し訳ありませんが、お会計をお願いいたします」という言い回しをしていたことから由来し、客側からお店に対して「おあいそ」と言うのは、厳密には「このお店には愛想が尽きたのでもう来ません」という意味になってしまうのです。
今はどちらも日常的になっておりますので、マナー違反だと白い目で見られるようなことはないかと思いますが、お店の方に誤解されないためにも、お会計の際は「お会計」「チェック」などの言葉にし、ジェスチャーの場合は指で×印ではなく、手のひらにサインをするようなジェスチャーにしましょう。こちらの方が国際的に通じるジェスチャーでもあります。
またお支払いは、店員さんが持ち運ぶ際の手間やスムーズさも考慮して、できれば現金ではなくカードで済ませた方がスマートです。
お会計が済みましたら、急ぐことはないですが速やかにお店を出ましょう。
少しでもゆっくりしていただきたいと考えているのがお店側の心境ですから、閉店時間でもない限りお店側から退店を促されることはないですが、素晴らしいお店ほどお客様の退店に向けての準備をしてくださっております(コートや手荷物の準備など)。その好意を無碍にしないためにも、適度に余韻を愉しんだら速やかに席を立って退店するのがお店への気配りとも言えるでしょう。
「豆知識⑧
お食事時に使用したナプキンは、綺麗にたたまず自然に置いて離席しましょう。気を遣う方ほど最後にナプキンを綺麗にたたんで席を立ってしまうのですが、実はこれはNG。「お食事に満足できなかった」という意味になってしまいます。とはいえ、逆に汚く置けばそれだけ美味しかったというわけではないので(笑)、自然に無造作に置いておけば良いでしょう。西洋では「ナプキンをたたむのを忘れてしまうほどおいしかった」という意味で、程よく乱れたナプキンの状態は、給仕や料理人に対して料理の賛美を表現するマナーとなっているようです。」
さて、今回の基礎知識はイメージしやすいように入店から退店までの実践形式でお届けしましたがいかがでしたでしょうか?
お伝えしたいことはまだまだたくさんあるのですが、今回はワイン初心者の方でもレストランやワインバーなどに行った時に困らないようにということを目的にした記事でございますので、更に気になる点、勉強したい点等がございましたら、その時はどうか他のサイト等でもお調べしてみてください。
その時はもうあなたはワイン初心者ではなく、少なくとも初級レベルには成長したと言えるでしょう!
というわけで今回のテーマは、「ワイン初心者に知っておいてほしいワインの基礎知識と8つの豆知識」でした。