ワインコンサルタント&ソムリエの広瀬勇二です。
今回のテーマは、「ワイングラスの種類の名前とおしゃれな形状は?」です。
ワイングラスの選び方
世間は間もなくバレンタインを迎えますが、男性女性問わずプレゼントにワインを選ぶ方も少なくないのではと思います。
実は私もそのうちの一人(笑)。
普通にワインを贈るだけでは面白くないので、ペアのワイングラスをセットにして贈るのもまた一興。
ということで、今回はワイングラスについてのお話。
一般的なワイングラスの選び方や、通のみぞ知るおしゃれなワイングラスメーカーまで、大人ワイン.comならではの情報をお伝え致します!(^^)
さて、一言でワイングラスと言ってもその種類は様々で、正直ピンからキリまでございますが、大切な事はシチュエーションに合わせたワイングラスを選ぶこと。
当然高価なワイングラスにはそれなりの理由とクオリティーがございますが、安価なワイングラスが劣等品かというと必ずしもそういう訳ではない。
また、既に実践されている方も多いかとは思いますが、飲むワイン、ブドウ品種によっても適した形状のワイングラスがございますので、できればそれらに合わせたグラスを選ぶ事が望ましい。
まず基本的な第一歩は、グラスの縁(リム)ができるだけ薄いものを選ぶこと。
このリムの部分が薄ければ薄い程、グラスに唇が触れているという感覚が小さくなり、よりダイレクトに滑らかにワインの口当たりを感じることができます。
これは試していただけるとわかると思いますが、この縁の厚さが違うだけで本当に口当たりが変わりますので、ワイングラス選びの際に、金額、デザイン云々を気にするよりまず真っ先にこのリムが薄いかどうかを見ていただきたいと思います。このリムが薄いという事が、ワイングラス選びにおいて最低限度の必須条件になります。
ワイングラスメーカー以外の企業が販売しているワイングラスなども多々ございますが、例えばデザインやブランドだけに惹かれてリムが分厚いワイングラスを贈ってしまったりすると、本当にワイン好きな方は「嬉しいけどこのグラスでは美味しいワインは飲めないな…」とちょっと残念な気持ちにさせてしまうかもしれません。
下手すれば「この人ワインをわかってないな」と思われてしまうかも…。
とにかくワイングラスを選ぶ際はまずこの縁の薄さを見る。それを確認してから次にデザインなり金額を見て、お気に召すワイングラスを選びましょう(^^)。
代表的なワイングラスメーカー
ワイングラスにもやはり専門のメーカーがあり、その中でも有名なメーカー、ちょっとお高い高級なメーカー、またリーズナブルですが金額の割にクオリティーの高いオススメメーカーなどをいくつか御紹介させていただきたいと思います。
・RIEDEL(リーデル)
まずは、価格、クオリティーのバランスが良いからか、数多くの飲食店舗でも御利用が多く、これを選んでおけばとりあえず間違いはないというくらい、最早日本では最もメジャーなブランドとも言えるこのリーデル。様々な品種、特徴に合わせたタイプ、サイズもあり、今やワイングラスのみならず日本酒用のグラスも販売するなど、様々なお酒の味わいをより良く愉しめるよう、数々のグラスを手がけている。ここで探せば何かしらお気に入りのグラスが見つかることでしょう(^^)。
・LOBMEYR(ロブマイヤー)
某有名星付きレストランなどでも取り扱われており、安くても1脚¥20000近い価格になる超高級なオーストリアのワイングラスメーカー。オーストリアと言えばスワロスキーなどに代表されるガラス工芸が有名な国。このロブマイヤーもガラス工芸メーカー。軽量且つ強い強度により限りなく薄いリム(縁)のグラス制作を可能にした「カリクリスタル」という鉛不使用の素材で、他社にはないクオリティー、そして美しさを併せ持つ、まさにワイングラスの最高峰メーカーと言っても過言ではない。
・Perle(ペルル)
リーデルは有名過ぎる。ロブマイヤーは高級過ぎる。そんな方にはこのペルルがオススス。こちらはドイツのグラスメーカーですが、金額的には先に挙げたリーデルよりもお値打ちで、クオリティーも決して悪くはない。実は色々なデザインのものもあり種類も豊富で、しかも食洗機にも対応。安価なので万が一割れてしまってもショックも小さくて済みますね(笑)。ペアグラスにワインを付けて贈るとしても、御予算的にも割とリーズナブルな金額でおさまりますので、本当に気さくにプレゼントするにもオスススです(^^)。
知っておきたい今トレンドの最新ワイングラスメーカー
最後に、今知っておきたい、また抑えておかなければならないとっておきの注目ワイングラスメーカーをお伝え致します。
・Gabriel Glas(ガブリエル グラス)
自身も30年に渡りワインに携わる仕事をしてきたレネ ガブリエル氏が、リーデルと並ぶオーストリアのワイングラスメーカー Zalto(ザルト)を引き連れて独立したワイングラスメーカー。2010年にヨーロッパデビューして以来、既に数多くの星付きレストランや有名ワイナリーでも使用され、高評価を得ている。日本上陸は2013年。日本でも同様に高級レストラン等で使用されておりますが、まだまだ知る人ぞ知るという認知度。業界関係者以外でこれを知っていればかなりのワイングラス通と言えるでしょう(^^)。
しかも圧巻は、なんとこのガブリエルグラス、1脚で泡、白、赤ワイン、さらにはビール、日本酒など全てのお酒を愉しめるように考えられて作れた、業界初の特筆すべきグラスなのです!
かつて世界一予約の取れないお店として名を馳せたスペインの伝説のレストラン「El Bulli(エルブジ)」で出されていたビール「INEDIT(イネディット)」。シェフのフェラン・アドリアは、このシャンパンのようなビールと形容されていたビールをワイングラスに注ぎで提供していたという。
本当に美味しいお酒は、ある意味どんなお酒でも味わいを愉しむ為にはワイングラスで飲むべきなのかもしれない…そう言わんばかりに魅惑のフォルムで佇むこのガブリエルグラス。
今数多の業界関係者のプロ達が絶賛して止まないこのガブリエルグラス。一度は試さなければならないグラスでしょう。
というわけで今回のテーマは、「ワイングラスの種類の名前とおしゃれな形状は?」でした。